できないKJ

言語聴覚士(療育)

待つという支援

 

3種類のアプローチ

結局、私が療育でこどもと接する際にしていることってこの3つのどれかなんだよね(^^;)

 ①つけたい力そのものを直接、練習する

 ②つけたい力をさらに細かく分解して、その要素ごとに鍛える

 ③準備が整うまで待つ

 

待つということ

特に、発達障害の子と関わっていく中で③準備が整うまで待つは超重要だと思っている。課題に対して身体と心(脳機能)の準備(発達)ができていない状態で教え込んでも、多くの場合は実らない。例えば…2歳程度の発達段階の子に「相手の気持ちを考えなさい」というのは無理な話で(;^_^A

 

発達障害を持つこどもに対して、一般的なその年齢に対する感覚で指導するのは、色々と難しいことが多いのは言うまでもないけど。それは、発達障害とは言えないこどもに対しても同じことで、その課題の前段階の準備が整っているのかということは常に意識しておいた方が良いと思う(KJはすぐ忘れて接してしまうけど)。

 

発達の相談をしようと臨んだ3歳児健診で「様子をみましょう」と言われて終わってしまったという話を聞くことがある。いやぁ残酷(;´Д`)。よくよく聞くと、なるほど、まだ焦る段階ではないという健診での判断も理解はできる。

が…私は声を大にして言いたい。

 

保護者にとって、何もしないで待つだけというのは不安を増大させる、非常にいやーな時間なんだよね。健診では不安を感じないでいいよって意味で言ってるんだろうけど、逆効果ね(;_:)

 

私たちは目的に向かって行動している時こそ、不安を感じにくくなるもの。だから、保護者には「○○○などをしながら、ゆっくり待ちましょう」と親子ともに苦しくない提案をして、待ち方を伝えてあげる必要があるんじゃないかな

 

セラピストの「待つ」

実は、セラピストもただこどもの発達が整ってくるまで待っているんじゃないんだよね。だから本当は「待つ」という表現もどうかと思ったんだけど、こちらが準備を手伝っても最終的にはこども自身の成長する力にかかっている部分が大きいから、なんか「待つ」がしっくりきているだけなの(゚∀゚)

 

じゃぁどんな待ち方してるの?ってことで紹介しておきましょう

A・意欲を育てる
あっ(ノ_<)サッカーで喩えるの忘れてたぁ。目の前でサッカーを楽しそうにしているのを何回も見るとか、サッカーをしてみたいと思うような状況をたくさん用意しておくことかな。

実は近い内容の過去の記事ね↓

dekinaikj.hatenablog.com

 

B・目的とする課題に触れてみる
まだ早いとわかっていても高度な技を「やってみよう!」と遊びで挑戦するような時間をつくる、みたいな。

これも過去の記事にそれとなく混ぜてます↓

dekinaikj.hatenablog.com

 

C・同じ身体部位を使用する別の活動を行う
これが一番わかりにくいかな。例えば、ジャンプやスキップを使った遊びや、何かを蹴る遊びを行う。ダンスなんかも良いね(^^♪
※専門分野で言うと、例えば食事をすることが「プレスピーチアプローチ」といって(口腔器官の運動能力を向上させるから)発語の準備になるよ。

 

ただ待ってしまった話

私はすぐ楽をしたがるから、「待ち時間」=「休憩」みたいな発想になってしまいがち(-_-;

就職当初こどもたちのお昼寝中、連絡帳など書き物を終えて自分の仕事は一段落したとぼーっとしているKJ

保育士「KJ先生、何かしないといけないことありますか?」

私「終わりましたぁ(∩´∀`)∩」

保育士「じゃぁ、おやつのおしぼりの準備お願いします!」

私「はい!(;'∀')」

 

それが終わると、性懲りもなくぼーっとするKJ

保育士「KJ先生、お昼寝終わったらすぐおやつのセッティングできるように椅子廊下に出しておいてください。お願いします!!」

私「はい!!(; ・`д・´)」

 

それが終わると、さすがのKJも何か次のためにすることはないかとそわそわし始める。そして、結局見つけられずにいる。

保育士「KJ先生、A君はもうすぐ起こす時間です。Bさんは2時半お迎えです!!」

私「はい!!!!(>_<)」

 

教訓:頭働かせて動きながら待つべし!!