できないKJ

言語聴覚士(療育)

身振りを分析する

久しぶりにこどもの発達について述べようと思う。今回は身振りについて話すよ('ω')ノ

 

 

身振りは大きく3つに分けられる

 

①形式的な身振り

例えば、「バイバイ」が分かりやすいかなぁ。手のひらを相手に見せて横に振る行為。慣習的に、これは「お別れの挨拶」だと理解して身についていくことが多いだろう。

    

保育者:お名前呼びます。Aく~ん

A:はーい(^o^)丿

って返事で手を挙げるのもこのタイプの身振りと言える。

 

②直示的身振り

これは、話す場面によって意味が変わってくる身振り。例えば、指差しなんかがそうだよね。プリンを指さしていれば「プリン」の意味に、リンゴを指さしていれば「リンゴ」の意味になる。言葉にして表現すると「これ」「それ」「あれ」が該当する。

   

指差しのフリー画像を探したら、なぜか両手での指差しがヒットした。これじゃゲッツじゃん(=_=)。

 

③象徴的身振り

最後に形のある動物や物をジェスチャーで表現するようなものがある。「ゴリラ」を表現するのにドラミングしたり、「ゾウ」を表現するのに腕を鼻みたいに振ったりするのがそれだ。

  

↑↑これは、カレーパンマンのものまねかな??こういった身振りはモノや動物の名称と対応している。

 

身振りを分析する

基本的な発達の順序では①②が最初に見られて、遅れて③も見られるようになってくる。そして、言葉で表現できるようになると徐々に③が消えていく(ことが多い)。これが案外ポイントかもしれない。言葉で表現するということは、象徴的内容をより効率的に相手に伝達することなのだ。

 

この3種類の身振りがあるということを理解すると、こどものどのようなことが分かるのか。最後にそれをまとめておこうかね(´▽`)。

 

簡単にいうと、こどもがどのような身振りをしているのかを見ると、その子がどのようなことを表現したいと感じているかが分かるのだ。ってよく読めば読むほど当たり前じゃん!!って突っ込まれそうだな(-_-;)。

①が多ければ対人的な関心が育ってきていると言える。②が多いなら、対人的関心に加えて、特に何を指さしていることが多いのかを見ることで興味や認知の中心を探ることができる。③が多い場合はそれらに加えて、発語に近づいている具体的な名称も推測できる。もっと言うと、例えば単語レベルの発話の子が、指差しながら「ちょうだい」と言った場合。この子は「これ ちょうだい」という二語文の内容を表現していることになる。おっ(p_-)二語文が近いな…って分析される。

支援者の働きかけとしては、ジェスチャーを見ながら、タイミングを合わせて対応する言葉を聞かせていくと良い。基本的には興味のない言葉より、話したい内容に合った言葉の方が身に付けやすいから。

 

 

一人でも書くけど、読んでもらえると励みになります↓↓